特別養子縁組で迎えた子どもと暮らしています。瑛子えびすこと申します。
私たちは4つの民間団体にアプローチしました。その1つがストークサポートで、書類審査、説明会、面接までいきました。
これらの経験を基にストークサポートについてまとめます。
書いている情報は2018年頃のものですので、最新情報を必ずご自分で直接確認をお願いします。
ストークサポートのホームページ
http://www.storksupport.net/
ストークサポートのブログ(最新の説明会の情報が掲載されています)
https://ameblo.jp/storksupport/
ストークサポートのtwitter
https://twitter.com/Npo080
ストークサポート職員インタビュー(瀬奈じゅんさん・千田真司さんのブログより)
https://ameblo.jp/andfamily201804/entry-12389987594.html
ストークサポートとは
特定非営利活動法人ストークサポートは予期せぬ妊娠で困っている妊婦さんの相談支援、養子縁組の斡旋事業などを医師や社会福祉士といった専門職のチームで行う団体です。
本部は和歌山県にあり、東京と福岡に事務所を持っています。
活動は東日本・西日本で分かれている様子。
説明会は、東京(または横浜)と大阪で交互に行われることが多いです。
産みの親の相談孫口は24時間、育ての親の相談窓口は平日10~16時まで。
育ての親の対応は基本的にメールで行われます。
ちなみに ストーク(=stork)はコウノトリの意味だそうです。
「実親さんからの助けを求める電話が多く、支援にマンパワーもお金も必要なので、養親にはあまり時間がかけられない」と説明会でお話しがあり、実親さんの支援を積極的に行っている団体の印象でした。(実際のところ養親のフォローが十分なのかはあっせんを受けていないのでわかりません)
ストークサポートの養親の条件
- 法律上のご夫婦であること
- 同居の親族も含め、犯罪歴がないこと
- 同居する実子がいないこと
- 日本国籍であること
「同居する実子がいないこと」は年齢の近い実子がいる場合、児童(養子)の気持ちを考えてあっせんをお断りしているので申し込みをご辞退くださいとあります。
ストークサポートのルール
- 赤ちゃんの性別は選べないこと
- 赤ちゃんに障害や健康状態に問題があっても引き取りは拒否できないこと
- 主な養育者は、1年間ほど仕事をせず、育児に専念する覚悟があること
- 真実告知を行うこと
- 委託が決まったら避妊をすること
- 養子を迎えたいことを両親・兄弟に伝えること
などが挙げられています。
赤ちゃんの性別が選べないのは出産予定日の1か月前にマッチングしているからだそうです。
ストークサポートでは共働きが可能です。
ただし、夫婦のどちらかが育児に1年ほど専念することが求められます。
特別養子縁組の試験養育期間は育児休業の対象になりましたが、育児休業開始日が申し立てを行ってからになることがあります。(職場によって必要書類が異なり、育児休業の手続きに、申し立て後に入手できる書類が必要と言われることがあるからです)
説明会でもその点を各職場に確認しておくような通達がされていました。
あっせんから育児休業開始までの期間は有給休暇を取得したり、休業したりされる場合が多いというお話でした。
体験談を紹介された方の場合、休業されて、給料は支払われないのに社会保険料の支払いはしなければならず、赤字だったと言われていました。
特別養子縁組の育児休業の詳細はこちら
https://tokubetsuyousiengumi.com/2019/09/24/ikuzikyuugyou/
妊娠中に委託となったら大変なので、待機になった時点から避妊することを勧めていています。
また不妊治療は環境調査(家庭訪問)までに終えておくとも書かれています。
子どもと養親の住む地域は最低でも車で2時間以上離れるようマッチングするそうです。
ストークサポートへの申し込みの流れ
①(問い合わせフォームより)メールで連絡
↓
②あっせん基準(上記の養親の4条件)を満たしているか確認
↓
③団体の活動の説明冊子、斡旋申込書、調査票が郵送されてくる。
申込書、調査票に記入して返送。
↓
④書類審査
↓
⑤説明会に参加、一次面接
↓
⑥所得証明、健康診断書の提出
↓
⑦家庭訪問(環境調査)、育児指導、二次面接
↓
⑧登録
ストークサポートの場合、ホームページには最低限の情報しか載っておらず、資料請求をして送られてきた資料で概略がわかるといった流れでした。
説明会に参加できるのは、養子を受け入れる気持ちがかたまっている夫婦で、まだ話を聞いてみたい、相談をしたい場合は個別に相談会あり(有料)というしくみ。
調査票は手書き用のものが送られてきますが、問い合わせると調査票はパソコンで作成可とのことだったので、エクセルで作って送りました。
説明会で同時に法廷研修と一次面接が行われます。
私たちは里親登録が済んでいたので、研修会は免除で研修会中に面接に呼ばれました。
提出していた履歴書等を見ながら、10分くらいのごく簡単な面接でした。
里親認定がないご夫婦はもっと詳しい面接があるのかもしれません。
追記(2021.3.8)
ストークサポートからお子さんを迎えた瀬奈じゅんさんご夫妻の著書「ちいさな大きなおくりもの」のなかで3時間ほどの面接があったとの記述がありました。やはり里親認定がないご夫婦にはそれ相応の時間がかけられるようです。
一次面接までで先には進まなかったので詳細はわかりませんが、家庭訪問と育児指導と二次面接が同時に行われ、合格すれば登録となります。
ストークサポートの委託の流れ
委託の連絡が来たら、基本的に3日以内に返答
(状況によっては数時間で返答を求められる場合もある)
↓
子どもを迎えることが決まったら、契約書、同意書等を返送し、20万円を振り込む
↓
受け入れの準備をする(市区町村の役所に必要な手続きを確認、保健センターへ連絡、1か月検診を受ける病院を調べる)
↓
退院日、病院または病院近くで子どもと対面
↓
子どもを家へ連れて帰る
基本的には出産の1か月前に養親とのマッチングをしますが、未受診の実母さんが多く、年に数件飛び込み出産があるので、マッチングの時間がない場合があるそうです。
後述しますが、委託連絡から迎え入れまでの期間を事前に希望することができます。
ストークサポートの養親の年齢制限
養親の年齢制限はありません。
説明会に参加されたご夫婦のなかには「年齢制限で他の団体はどこもだめだったから、ストークサポートが残された唯一のチャンス」と言われていた方がいました。
2022年8月現在、ホームページでは
44歳以下であること。(45歳以上の方はご相談ください)
となっております。
ストークサポートの費用
通常は計150万円前後(ホームページより)
内訳
説明会参加費 5千円(夫婦)
環境調査・育児指導(人件費+交通費)1万5千円
委託の前払い金 20万円
同居後1か月の家庭訪問・申し立て指導 3万円
(希望者のみ 弁護士費用 20万円)
残りの負担金 88万円
実母の検診などにかかったケースによる費用
以降の家庭訪問の交通費
自治体の里親認定をもっていない場合は研修費1万円
※委託後の寄附・謝礼はなし
私たちが説明会に行ったときに、手数料が70→100万に上がったタイミング(2018年10月1日あっせん契約から)でした。
あっせん法が改正されて、書類仕事が増え、人件費がかかるようになったためと説明されていました。
民間団体の費用比較はこちら。
https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/07/26/minnkann-hiyou-hikaku/
なぜ民間団体から子どもを迎える費用は高額なのか?
https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/05/31/minnkann-kougakuhiyou/
ストークサポート 児童への希望
ストークサポートに提出する調査票の一部、児童への希望の欄です。
ルールには性別は選べませんとありましたが、希望を出すことはできます。
性別、年齢、人種、人数、必要準備期間を問われます。
必要準備期間は3日、1週間、2週間、3週間、30日から選び、その他の自由記載欄があります。
当然ですが、準備期間が短いほど委託の可能性は高まると思います。
説明会に参加された方のなかには、面接で準備期間を短くすることを勧められた方もあり、3日で至急受けてくれる養育希望者を確保したいのだろうと感じました。
ストークサポートの委託率
説明会で具体的な数字は出されていませんでしたが、登録した希望者への委託率は6~7割だと言われていました。
私たちが説明会に参加したときは、養親が不足しており、東日本の不足を西日本の養親で補っている状態と言われていました。
家庭訪問が済んで団体への登録ができた時点で委託打診があったケースもあるらしいです。
説明会には1人目のお子さんを迎えていて、2人目のために研修を受けているご夫婦がいらしたのですが、「登録から委託まではびっくりするくらい早い。同期で登録した人たちはみなそうだった」と言われていました。
H30年度 養子縁組の成立件数
厚生労働省のホームページに、事業者(民間団体)ごとの申し込み者数や養子縁組成立数が出ていたので追記します。
6.養子縁組民間あっせん機関実態調査
平成30年度養子縁組民間あっせん機関実態調査結果
ストークサポート
- 養親希望者からの申し込み件数 67件
- 産みの親からの申し込み件数 51件
- 養子縁組の成立件数 51件
民間団体全体の成立件数が202件で、そのうちの51件(約25%)を占め、掲載されている20団体のなかで最多。
産みの親からの申し込み件数=養子縁組の成立件数となっており、申し込みがあったケースは全て養子縁組につながっていることがわかります。
瀬奈じゅんさん・千田真司さんご夫婦
瀬奈じゅんさん・千田真司さんご夫婦はストークサポートから子どもを迎えたことを公表されています。
https://www.storksupport.net/pg1694.html
ストークサポート職員インタビュー(瀬奈じゅんさん・千田真司さんのブログより)
https://ameblo.jp/andfamily201804/entry-12389987594.html
ご夫婦は複数の民間団体の説明会に参加され、ストークサポートを選ばれたようです。
「ちいさな大きなおくりもの」にはストークサポートのこともたびたび登場します。
ストークサポートのスタッフさんに支えられたと書かれていました。
ストークサポートへの登録を検討されている方は読んでおくとよいと思います。
ストークサポートの特徴まとめ
- まずはメールで連絡を
- 養親の年齢制限はない
- 費用は150万円前後
- 共働きは可能だが、夫婦のどちらかは1年程度育児に専念する
- 登録から委託までは早い
- 実母さんへの支援が中心で養親のサポートは十分でない可能性がある
スピード感が魅力の団体ですね。評判は悪くありません。
参考になれば幸いです。
よろしければこちらもどうぞ。
https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/04/09/minnkanndanntai-erabikata/
コメント
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[…] ストークサポートについて詳しくはこちら https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/05/25/stork-support/ […]
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