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特別養子縁組で迎えた子どもと暮らしています。瑛子えびすこと申します。
私たち夫婦は児童相談所から特別養子縁組前提で子どもの委託を受け、私(妻)は約1年、夫は約7ヶ月の育児休業をとりました。
「2人で育休?お金大丈夫?」
と周りからは心配されましたが、2人分の育児休業給付金と県から子どもに支給される委託費(生活費)があり、正直なところ金銭面で生活には支障がありませんでした。
特別養子縁組とお金について、児童相談所から迎えた私たちの場合をご紹介します。
児童相談所から子どもを迎えてかかった費用
児童相談所からの委託は基本的に無料です。
児童相談所の職員さんや里親専門相談員さんなど、たくさんの方が入籍まで継続して支援してくださいましたが、お金はかかりません。
児童相談所は都道府県の機関なので、人件費は税金等でまかなわれるからです。
児童相談所から委託を受ける前提として、都道府県の里親認定が必要で、里親認定のための費用が別途かかります。
費用は
- 研修費
- 交通費
- 健康診断の費用
- 住民票の取得費
など実費です。
健康診断は職場などで受けているものの結果があれば使えますが、3ヶ月以内、6ヶ月以内など指定があるので、タイミング次第。
私たちはタイミングが合わなかったので、近所のかかりつけの内科のクリニックに事情を説明して受け、就業のための健康診断扱いで診断書を書いてもらいました。
夫婦2人分で2万円程かかったように記憶しています。
児童相談所から迎えた場合に支給される委託費
子どもが委託されて入籍するまでの期間は、「里子と養子縁組里親」の関係です。
里子としてあずかっている形なので、県から委託費(生活費)が毎月支給されました。
金額は月58000円位です。
月によっては冷暖房費などがプラスされました。
生後2か月から始まる予防接種は産みのお母さんが取得した母子手帳を使って無料で受けました(実子と同じです)。
ロタワクチンやおたふくワクチンなどの任意接種の予防接種代金も負担なしでした。いったん支払って領収書を児童相談所に提出すると、毎月の委託費と同じように振り込まれました。
子育てのなかで継続していちばんお金がかかったのは、ミルク代だと思います。
当然ですが、母乳は出ませんので、完全ミルクです。いちばん量を多く飲んでいた時期は、1缶で1週間もちませんでした。
日々の委託費とは別に委託開始時に支度金が4万円程支給されたので、早急に必要なチャイルドシート・赤ちゃん布団・ベビーカーなどの大物もだいたいまかなえました。
高級なものをそろえなければ、支給される金額の範囲内で買いそろえられます。
その後、必要になった、ベビーサークルやメルシーポット(鼻水吸引器)などの比較的高価なものも月々の委託費を貯めて買いました。
一般の保険証にあたる受診券が渡され、子どもの医療費は無料(すべて公費負担)。
市役所で手続きをすると、児童手当も実子同様に受給できました。
児童相談所からは、「委託費は使いきってください」「児童手当は貯めてください」と指示されていたので、可能な範囲でその指示にしたがいました。(方針は児童相談所によって異なると思います)
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ありがたいことに、子どもに関するお金は委託費でまかなうことができ、金銭的には非常に優遇されていたと思います。
特別養子縁組で育児休業給付金
育児休業給付金とは、育児休業中に雇用保険から支払われる給付金です。
特別養子縁組前提の養子縁組里親も育児休業の対象になります。
育児休業給付金は職場が支払うわけではありません。
今まで自分たちが支払ってきた(会社員なら給与から天引きされてきた)雇用保険から支払われます。
育児休業、育児休業給付金についての詳細はこちらをどうぞ。
https://tokubetsuyousiengumi.com/2019/09/24/ikuzikyuugyou/
育児休業の経験談はこちら。
https://tokubetsuyousiengumi.com/2019/09/30/watasino-ikukyuu/
育児休業給付金は、育児休業開始から6ヶ月までは標準報酬日額の67%、6ヶ月以降は50%が出ます。
ぱっと計算すると少なく感じるかもしれませんが、育児休業中は社会保険料が免除されるので、今までの給与の8割程度が支給されるくらいのイメージです。
- 給与の場合、総支給額が30万円で社会保険料が差し引かれると手取りは約23万程度
- 育児休業給付金の場合、総支給額が30万円→67%で約20万円、50%で15万円
23万→20万円なので大幅に減ったようには感じませんでした。
私たち夫婦はそれぞれ育児休業をとったので、給付金もそれぞれに支払われました。
子どもに関するお金は委託費でまかなえたので、給付金は私たちの生活費にあてました。
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2人が50%になったら収支ゼロくらいかなと思っていたのですが、実際にはぎりぎりプラスくらいで育児休業を終えました。
まとめ
特別養子縁組前提で児童相談所から子どもを迎え、夫婦で育児休業を取得した私たち夫婦の場合
- 子どもの委託の費用は無料
- 子どもの委託費(生活費)を県から受給
- 育児休業給付金を夫婦それぞれに受給
特別養子縁組を考え始めたときに予想していたより、ずっと経済的に恵まれた状況で育児休業期間を過ごすことができました。
もし民間団体から迎えていたら、あっせんの費用が数十万~数百万、子どもの委託費なしとなるので、夫婦どちらかの育児休業期間を短縮するなどした可能性もあったかなあと思います。
児相と民間の費用の違いについての詳細はこちら。
https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/05/31/okane-zisou-minnkann/
民間団体からの特別養子縁組の費用が高額な理由。
https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/05/31/minnkann-kougakuhiyou/
コメント
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[…] 私たちが経験した特別養子縁組とお金の話はこちらに詳しく書いています。 https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/06/03/okane-keikenndann/ […]
[…] 児童相談所からの特別養子縁組にかかったお金についてはこちら。 https://tokubetsuyousiengumi.com/2020/06/03/okane-keikenndann/#toc1 […]