養子を迎えるのに里親になるの?養子縁組里親とは?

迎えるまでの手続き

養子縁組里親として県に登録して半年後に児童相談所から子どもを委託されました。

瑛子えびすこと申します。

以前に友人に特別養子縁組で子どもを迎えることを希望していると打ち明けたときのこと。

県の里親登録を目指して活動をしていると伝えると、

「???」「養子希望だよね?里親になるの?」と友人を混乱させてしまいました。

里親というと一時的に子どもをあずかるイメージで、養子を迎えるとは別のものと思われることが多いです。

私たち夫婦は養子縁組里親として、約1年、里子である子どもと暮らしました。
そして、特別養子縁組が成立して子どもは養子に、私たちは養親(ようしん)になりました。

里子、養子、里親などことばの意味と使い方がややこしいですね。
できるだけわかりやすく説明したいと思います。

 

里親の種類

里親には大きく4つの種類があります。

養育里親

要保護児童をあずかって養育する里親。
対象となる子どもは0~18歳。
一般的な里親のイメージはこの養育里親であることが多いと思います。
期間はさまざまで数週間、数か月、数年など。
養子縁組を目的としませんが、長期に委託されたのちに実親の同意が得られ、養子縁組に進むケースもあります。

養子縁組里親

養子縁組前提の里親。
保護者がいない場合や実親が親権を放棄する意思がある場合に養子縁組を前提として委託されます。
養子縁組には普通養子縁組と特別養子縁組があります。
特別養子縁組は6か月以上の試験養育期間を経て、家庭裁判所の審判によって成立するものです。

養育里親と養子縁組里親の違い、どちらに登録すべきかの詳細はこちら。

里親と養子縁組の違いは何?養育里親と養子縁組里親があります
養育里親と養子縁組里親の違い、特別養子縁組を希望するならどちらに登録すべきかまとめました。

 

親族里親

児童の3親等以内の親族がなる里親。
祖父母、叔父、叔母などが3親等までにあたります。

 

専門里親

虐待された児童や障害がある児童など、専門的なかかわりが必要な児童を養育する里親。
養育里親の経験が3年以上などの条件があります。

他に週末里親、季節里親(夏休みやお正月を一時的に家で過ごす)などもあります。

 

里親と養親

里子の親は里親、養子の親は養親です。

戸籍上の親子でない場合、「里子と里親」の関係です。
特別養子縁組を前提とした委託の場合、「里子と養子縁組里親」の関係となります。

入籍をして戸籍上の親子となると「養子と養親」の関係になります。

 

養子縁組里親にならなくても特別養子縁組できる

「養子縁組里親」は児童相談所からの委託の場合に使われる名称で、民間あっせん団体では通常使われません。

民間団体によっては、都道府県から「養子縁組里親」の認定を受けなくても、あっせんを受けられますので、「養子縁組里親」でなくても特別養子縁組前提の子どもを迎えることができます。
民間団体からのあっせんなど一部では、入籍前であっても、育ての親を「養親」と呼ぶ場合もあり、またややこしいところです。

 

まとめ

  • 保護が必要な子どもを一時的にあずかる、一般的な里親のイメージは「養育里親」である
  • 養子縁組を前提とした「養子縁組里親」がある
  • 入籍前は「里子と里親」の関係、入籍後は「養子と養親」の関係になる
  • 入籍の有無に関わらず、養子になる子どもの育て親を「養親」と呼ぶこともある

児童相談所からの委託と民間団体からのあっせんで表現が異なるのもややこしい要因ですね。

参考図書

コメント

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