特別養子縁組で迎えた子どもと暮らす養親の瑛子えびすこと申します。
特別養子縁組の子どもの名前についてです。
名前は実親さんの想いがこもった子どもへの贈りものだから変えるのは絶対反対派。
いやいや実親さんの想いは大事に受け取って子どもに伝えますけど、子どもが一生付き合う名前は変えさせていただきますよ派。
養親のなかでも考え方はまっぷたつに分かれます。
私たちがどう考えどうしたか。
名前の変更にまつわる、いろいろをまとめます。
名の変更には家裁へ申立てが必要
特別養子縁組が成立し、入籍後、家庭裁判所に申立てることにより、子の名前を変更できます。
名前を変えることは誰でも簡単にできるわけではなく、それ相応の理由が必要で、できるのは家裁が認めた場合のみ。
特別養子縁組の子の名前の変更申立ての流れはこちらにまとめています。
変える人が多い?変えない人が多い?
養子の名の変更の有無について、調査結果があるわけではないので、詳細はわかりません。
私の周りの養親さんは変えた方が多かったです。
理由は以下のようなもの。
養子縁組里親の集まりで、話題にあがった子どもの名前問題。
入籍後に改名した子が意外と多かった。
理由は
・キラキラネーム
・読みにくい
・性別がわかりにくい
・名字とのバランス(画数)改名方法は
・実母さんがつけた名前の一字を残した
・読み方はそのままで画数のよい漢字に変えた
など— 瑛子えびすこ (@eebisuko) April 16, 2019
全く漢字が読めないような極端なキラキラネームを除き、実母さんがつけた名前をなるべく生かしてつけようと考える方が多いようでした。
養子をおふたり迎えている養親さんで、ひとりめは漢字が特殊だったから変えて、ふたりめはそのまま変えなかったという方もいました。
はじめから養親希望者がつけられる場合も
民間あっせん団体によっては、子どもが生まれる前から、迎える養親希望者が決まっているときは養親希望者が名前をつける場合もあるそうです。
ある民間団体では、審査に通って待機になると男の子、女の子ふたつの名前を考えておくように言われるそうです。
また別の団体では実親さんの名付けを尊重して、極力変更しないように言われるとも聞きました。
団体の方針により全く違いますね。
自分でつけることを希望するなら、養親の名付けを認める団体を選ぶのがよいと思います。
名の変更を児相に反対される場合も
児相からの委託でも、実母さんがつけた名前とかけ離れた名前に養親が変更しようとするような場合には児相がストップをかけることがあるとのこと。
例えば、好きなアイドルの名前、戦国武将の名前など、元々自分の子どもが産まれたらつけようと思っていた名前を養親が明確に持っているようなケース。
変更できるのは入籍後なので親権は養親にうつってはいて、養親に権利があるとはいえ、自分の産んだ子とは違う、やはり実母さんの気持ちをくんでほしいという考えが児相にもあるようです。
このあたりは担当者による部分が大きいように感じます。
必ず許容されるわけではないらしい
知り合いの養親さんは家庭裁判所に名の変更の申立てをしたものの、許容されなかったとのこと。
理由は「前例がないから」
周りにもたくさん変更しているケースがあります!と養親さんは主張したそうですが、覆らなかったと聞きました。
名前の変更には理由が必要ですが(変更の申立書に記入の必要あり)その理由に当てはまらないと裁判官が判断したのかもしれません。
こうなってしまうと「裁判官による」と諦めるしかなかったそうです。
実親さんに探されないように変える?
人伝に聞いた話です。子どもの名前を変えないと、実親さんが探して会いに来るのではないか、それが心配で名前を変えた養親がいるそうです。
聞いて驚きました。
特別養子縁組の申立ての書類には双方の氏名、住所が書かれており、どちらにしても実親さんには知られてしまうと思うのですが。
ただ養親が引っ越して、戸籍や住民票を動かしてしまえば、実親さんが追うのは難しいかもしれません。
そういったことを不安に感じる方もいるのだなあと思いました。
実母さんが想いを込めてつけてくれた名前
わが家の場合、当初夫は変えるの反対派でした。
理由はせっかく実親さんが決めてくれた名前だから。
その理由は理解できましたが、それでも私は変えた方がいいと思い、話し合いました。
わが家は名前はどうするか、夫婦で話し合う。
実母さんがつけてくれた名前は、音はかわいいけど漢字がパッと読めないんだよね。
方針は
・実母さんのつけてくれた名前をできるだけ生かしたい
・姓が珍しく読まれにくいから、絶対読み間違えられない名前がいい⇨音はそのまま、ひらがなに
で決定!
— 瑛子えびすこ (@eebisuko) April 16, 2019
姓が珍しく、初対面で必ず何度も聞き直されて苦労しているので、名前は読み誤られることがないものにしたかったのです。
実親さんは名前の漢字に意味が込めてくださっていたので、漢字を残せないか、いろいろな組み合わせを考えましたが、うまくいきませんでした。
それで音はそのままで、かなに開くことにしたのです。
それならと夫も賛成し、児相からも特に何も言われませんでした。
申立て手続き完了
子どもとの特別養子縁組が成立し、戸籍謄本ができてすぐに、家庭裁判所に子どもの名の変更許可の申し立てをしていました。
コロナの影響もあり、かなり時間がかかりましたが、無事に許容されました。
名の変更許可の申立てが家裁で無事に許容された。
申立てからおよそ3ヶ月も待ったわりには、参与員の聞き取りから5分もしないうちに結果が出て、あっけないほど。
受け取った審判書謄本と名の変更届を役所に提出すれば、手続きは完了。
今日はケーキでお祝いしようね、糸ちゃん。#特別養子縁組 https://t.co/5nCVjxgIb5
— 瑛子えびすこ (@eebisuko) July 22, 2020
保育園では入園時から、かなの名前を通称として使ってきましたが、戸籍上も同じ名前となりました。
手続きが終わって、ホッとしたのを覚えています。
名前を変えるのはいつでもできます。通称として利用していた期間が長いほど、許容されやすいそうです。
名の変更申立て、手続きの流れはこちら。
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