特別養子縁組で迎えた子どもと暮らす、養親の瑛子えびすこと申します。
家庭裁判所には特別養子縁組の審判での調査資料(裁判記録)が保管されており、当事者はそれを閲覧・謄本(コピー)できると知り、手続きしました。
審判書は30年保管されるそうですが、調査資料は5年だそうです。
また閲覧・謄写の手続きは特別養子縁組を申立てした家庭裁判所でしか行うことができません。
家庭裁判所での調査資料閲覧・謄写の手続きの流れ
- 特別養子縁組の申立てをした家庭裁判所に電話
- 必要書類をそろえて申込み
- 数日後に家庭裁判所から許可の電話あり、閲覧予約取りつけ
- 家庭裁判所に出向いて、閲覧・謄写
手続きは家庭裁判所に出向いて行うことも可能、全て郵送で行うことも可能とのことでした。
私が問い合わせたときは、家庭裁判所に行って、申請書を書いて提出した場合でも、当日許可が下りることはなく、閲覧・謄写は後日になると聞きました。
そのため、申込みは郵送を選びました。
調査資料がどのようなものか見てみたかったので、謄写は出向いて自分で行うことに。
申請に必要な書類等
・家事事件記録等閲覧・謄写申請書
裁判所のホームページからダウンロード可(全国共通)
pdf版はこちら
https://www.courts.go.jp/nagoya-f/vc-files/nagoya-f/file/04ji-01.pdf
excel版はこちら
https://www.courts.go.jp/nagoya-f/vc-files/nagoya-f/file/04ji-02.xls
・収入印紙150円分
・申込者の身分を証明できる書類(郵送の場合はコピー可)
・(窓口で行う場合は)認め印
申請書の記入方法と注意点
記入方法を簡単に。
・申請区分
見るだけなら「閲覧」、コピーをとるなら「謄写」にチェック
・閲覧等希望年月日
郵送申込みの場合は空欄でよいと思われます(私はそうしました)
・事件番号
審判書に書かれた事件番号を記入
・当事者の表示
養親であれば申立人等の欄に氏名を記入
養子本人であれば事件本人の欄に氏名を記入
・閲覧等の目的
(私の記入例)子どもの出自を知る権利を守るため・子どもへの真実告知のため
・所要見込時間
不明だったので空欄で出しました
・閲覧等の部分
(私の記入例)実親・子どもに関する調査部分全般
・資格
養親・養子の場合は当事者にチェック
家庭裁判所を訪れての閲覧・謄写
約束の日時に家事係を訪れると、担当の職員さんに閲覧の許可書を見せられ、押印を求められました。
「まずは閲覧されますか?すぐにコピーされますか?」とたずねられました。
調査資料がどのような構成になっているのかわからなかったので、少し見せてくださいとお願いして、内容を確認。
ほしかった資料はごく一部で、私たちが申立て時に提出した母子手帳や児童相談所に毎月提出していた報告書などのコピーが大半だとわかりました。
「ここからここまでをコピーしたいです」と申し出ると、担当の方が謄写室まで案内してくださいました。
資料の順番が入れ替わらないように注意してくださいと言われ、コピーするあいだ、担当の方がついて、コピー作業を手伝ってくださいました。
コピーした資料は計10枚弱、所要時間10分程度でした。
コンビニにあるようなコインコピー(1枚10円)なので小銭を用意しておくとよいと思います。
調査資料に書かれた内容
調査資料は養親・養子・実親の部分に分かれていました。
養親部分では私たち夫婦が調査官にどう見られていたかを確認でき、養子部分では子どもの成長過程と現状が中心に客観的に書かれていました。
実親部分では私たちが児童相談所を通して、聞いていた事情以外の内容が含まれていました。
調査資料を閲覧・謄写してよかったか?
閲覧したことで実親さんについての情報が増えました。
当然、プラスの内容だけではありませんが、子どもに伝えられる内容が増えました。
今回知った情報のうち、どれをどのように伝えていくか、あるいは伝えないでいくか、夫と相談しながら、少しずつ真実告知を進めていきたいと思います。
子どもが成人するころには謄写したものを渡したいなと考えています。
また、私たちの家庭で育つことが子にとって望ましいとまとめられてたことが自信になったように感じています。
結果として、「閲覧してよかった」と思いました。
家庭裁判所に #特別養子縁組 審判 の調査資料閲覧を申し込んだ。
連絡が来て、来週、閲覧・謄本させてもらえることに。
閲覧の目的の欄には
「子の #出自を知る権利 を守るため」
「子への #真実告知 のため」と記入して提出済み。
私たちが知らされていないことが出てくるのか。
ドキドキする。— 瑛子えびすこ (@eebisuko) April 17, 2021
tweetに他の養親さんのリプライのなかで
「今は紙ベースで保存していますが、年頃になったら貸金庫なりデータでどこかに保存なりしないとならないなと思っています」
とありました。
私は正直そこまで想定していませんでした。
やはり子どもに知らせたいタイミングがありますので、謄写したものの扱いには注意が必要だと思います。
閲覧・謄写は誰ができる?
養親・養子当事者は閲覧謄写する権利が認められています。
当事者以外の場合、どのような利害関係があるのかを上申書に記載して,それを裏付ける疎明資料を添付して申請する必要があるようです。
「申請書に添付された上申書及び疎明資料を確認した上で閲覧謄写の許否を判断するため,必ずしも閲覧謄写ができるとは限らない」と裁判所のホームページに書かれていました。
児童相談所からの場合は児相にも開示請求できる
児童相談所から子どもを迎えている場合、児童相談所にある記録も開示請求ができるそうです。
ご存知かも知れないですが、児相斡旋の場合、児相にも記録があり開示請求(養子本人や養親も)出来るのです。ただ個人情報等が壁になりほぼ黒塗りでの開示なります。
ここが児相(行政)と家裁(司法)との違いです。お暇な時に請求してみても良いかもしれません😆
— 富美子 (@LotusLoveFoot) April 21, 2021
家庭裁判所の調査資料の実親さんの部分は1回の面談で聴き取った内容をまとめたものでした。
児童相談所は複数回実親さんに会っていると聞いていますで、資料はもっと多いのではないかと思います。
開示請求をしてどの程度明かしてもらえるかはわかりませんが、やってみるものいいなあと考えています。
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